令和7年度 下期 理論 問7

2つの条件で分流後の電流が等しくなることから、未知の抵抗を求める

理論A問題配点 5
令和7年度 下期 理論 問7 の問題文

出典:一般財団法人 電気技術者試験センター 令和7年度 下期 第三種電気主任技術者試験 理論科目 問題(問題文・選択肢は改変せず、公開PDFの該当ページをそのまま掲載しています)

解説

まずR_xに流れる電流Iを、R₁・R₂・R_x・Eの式で表す。

回路はR₁と「R₂とR_xの並列」の直列。全電流は I_all = E/(R₁ + R₂R_x/(R₂+R_x))。並列部分でR_x側に分かれる割合は R₂/(R₂+R_x)(分流は相手の抵抗に比例する)。

両方を掛けて整理すると I = E·R₂ / { R₁(R₂+R_x) + R₂R_x }

条件1(R₁=90, R₂=6): I₁ = 6E / (540 + 96R_x) 条件2(R₁=70, R₂=3): I₂ = 3E / (210 + 73R_x)

I₁ = I₂ と置くと、Eが消えて 6(210 + 73R_x) = 3(540 + 96R_x) 1260 + 438R_x = 1620 + 288R_x 150R_x = 360 R_x = 2.4 Ω

正解は(2)。

この問題の肝は「Eが分からなくても解ける」と気づくこと。両条件で電流が等しいと置いた時点でEは両辺から消える。分からない文字が多いと手が止まりがちだが、消える文字を先に見つけると一気に楽になる。

選択肢ごとの理由

  • (1)1.5 は分流の割合を R_x/(R₂+R_x) と逆にした場合に出やすい値。分流は「相手の抵抗に比例」する。
  • (2)正しい。150R_x = 360 より R_x = 2.4 Ω。
  • (3)4.0 は並列部分の合成抵抗を R₂+R_x として計算した場合。並列なので積÷和になる。
  • (4)8.5 は条件1と条件2のR₁だけを見て差を取った場合の値で、分流を考えていない。
  • (5)11.6 は式の整理で係数を取り違えた場合。1260 と 1620 の差 360 を 150 で割る。

この論点は、データセンターの現場でこう出てくる

「並列に分かれた電流が、相手の抵抗によってどう配分されるか」は、データセンターの冗長給電でそのまま問題になる。 DCのサーバは電源を2つ持ち、A系統とB系統の2本の給電を受ける。UPSも複数台を並列運転して、1台が壊れても残りで支える(N+1構成)。このとき理屈のうえでは負荷が均等に分かれてほしいが、実際にはケーブル長・端子の接触抵抗・機器ごとの出力電圧のわずかな差で配分が偏る。 偏った側は定格に近い電流が流れ続けるので、そこだけ温度が上がり、寿命が縮む。しかも「1台故障しても大丈夫」という設計の前提が崩れる。だから並列運転しているUPSやブスダクトでは、系統ごとの電流を常時監視して、分担の偏りが何%以内かを見る。 この問題のように、条件を変えて同じ電流になる点を探す作業は、現場では「どのくらい抵抗が揃っていれば分担が揃うか」の見積もりになる。

合格したあとの話

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